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電磁石の強さシミュレーター

巻き数と電池の数を変えて、クリップがいくつつくか見てみよう。

電池・スイッチ・電流計につないだ電磁石。くぎの先の下にクリップの山と、右に方位磁針

スイッチを入れて、クリップを引きつけてみよう

電流0 Aスイッチ切
強さ−100回・電池1こを1倍
クリップ−目安

スイッチ

電池は、つないでいると熱くなります。本物の実験では、10秒くらいで切りましょう。

巻き数・電池と、電磁石の強さ

巻き数と電池のつなぎ方ごとの、電磁石の強さの倍率

100回巻き・電池1こを1倍とした、磁石の強さ(くぎの中の磁界)のくらべ(鉄しんあり・導線の長さは同じ)。

 

 

コイルの巻き数

電池(単3アルカリ)

コイルの中

あまった導線

実験ノート

スイッチを入れると、ここに結果がたまっていきます。自由研究の表に写せます。

電磁石を強くする方法は?

電磁石は、コイルの巻き数をふやすか、流れる電流を大きくする(電池を直列につなぐ)と強くなります。コイルの中に鉄しん(鉄のくぎなど)を入れることも大切で、鉄しんがないと、とても弱い磁石にしかなりません。小学5年の理科「電流がつくる磁力」で調べます。

このシミュレーターの計算(鉄しんあり・導線の長さ6mをそろえたとき)では、磁石の強さは次のくらいになります(100回巻き・電池1こを1倍)。

巻き数電池1こ2こ直列2こ並列
50回約0.5倍(1.5A)約0.8倍(2.5A)約0.6倍(1.6A)
100回1倍(1.5A)約1.6倍(2.5A)約1.1倍(1.6A)
200回約1.9倍(1.5A)約2.8倍(2.5A)約2.1倍(1.6A)

2こを並列につないでも、電流はほとんどふえないので、強さはあまり変わりません(電池が長持ちするようになります)。巻き数を2倍にすると、磁石の強さ(磁界)は約2倍になります。ただ、鉄しんが「これ以上は強くならない」ところ(飽和)に近づくと、ふえ方は少しにぶくなります。

どうして電流で磁石になるの?

導線に電流が流れると、そのまわりに磁石の力(磁界)ができます。導線をぐるぐる巻いたコイルでは、1回1回の磁界が同じ向きに重なるので、巻き数が多いほど、電流が大きいほど、強くなります。中に鉄を入れると、鉄が磁石になって力を何十倍にも強めます。電池の向きを逆にすると電流の向きが変わり、N極とS極が入れかわります。

おうちの方向けに言うと、コイルの中の磁界の強さは H=NI/l(N:巻き数、I:電流、l:コイルの長さ)で、鉄しんがあると磁束密度は B≒μ₀μ見かけH になります。細長い鉄しんでは、両はしにできる磁極が自分自身を弱める(反磁場)ので、見かけの透磁率は100くらいまでに下がります。このシミュレーターは、オームの法則で電流を出し、B=Bstanh(μ₀μ見かけH/Bs) で鉄の飽和を入れて、磁界の倍率を計算しています。くぎの先にクリップを引きつける力はB²に比例しますが、クリップの山から持ち上げた数は、授業の報告では巻き数2倍でおよそ2倍(50回巻き約6こ→100回巻き約13こ など)になることが多いので、クリップの数の目安は磁界の倍率に比例させました。

おうちでの実験のやり方

巻き数をくらべるときの、導線の長さのそろえ方 同じ長さ6mのエナメル線で、100回巻きと200回巻きのコイルを作る。100回巻きのほうは、あまった導線を切らずに、たばねておく。切ってしまうと導線が短くなって電流がふえ、巻き数だけのちがいをくらべられなくなる。 100回巻き 200回巻き 導線は同じ6m。あまりはたばねる 導線6mをほぼ全部巻く あまりはたばねる 電池へ 2重に巻く 電池へ
巻き数だけを変えてくらべるために、導線の長さ(=電流の流れにくさ)をそろえます。導線のはしは、紙やすりでエナメルをはがしてからつなぎます。
  1. ストローに鉄のくぎ(鉄しん)を通し、エナメル線を同じ向きに100回巻いたものと200回巻いたものを作ります。どちらも同じ長さのエナメル線を使い、あまった線は切らずにたばねておきます。
  2. エナメル線のはしを紙やすりでみがいてエナメルをはがし、電池ボックス・スイッチ(あれば電流計)とつなぎます。
  3. くぎの先をクリップの山に入れてスイッチを入れ、そっと持ち上げて、ついたクリップの数を数えます。スイッチを切ってクリップを落とします。
  4. 巻き数・電池の数を1つずつ変えて、それぞれ3回ずつはかり、平均をくらべます。

電磁石の回路は電流がたくさん流れるので、電池や導線が熱くなります。スイッチを入れるのは10秒くらいにし、熱くなったら休みましょう。家のコンセントには絶対につながないでください。エナメル線の先はとがっているので、目などに気をつけます。

自由研究のまとめ方のヒント

「巻き数」と「電池のつなぎ方」を表にして、それぞれのクリップの数(3回の平均)を書き、棒グラフにしましょう。シミュレーターの「強さの倍率」とくらべ、同じようにふえたか、ちがったならなぜかを考えると、よい研究になります。電流計がある場合は、電流の大きさもいっしょに記録すると、電池を並列にしても強くならない理由が説明できます。

よくある質問

200回巻きにしたのに、クリップの数が2倍になりません。

理由はいくつかあります。100回巻きのほうの、あまった導線を切ってしまうと電流がふえるので、200回巻きと差が小さくなります(「あまった導線」を「切ってしまう」にして試せます)。また、クリップどうしがくっつき合うつき方や、くぎの太さ・長さ、電池の弱りでも数は変わります。数は目安と考えて、同じ条件で何回かはかりましょう。

電池やエナメル線が熱くなりました。

電磁石の回路は、豆電球のような「電流をへらす部品」がないので、電流がたくさん流れて熱くなります。スイッチはこまめに切りましょう。豆電球の回路とのちがいは豆電球の直列・並列シミュレーターでも考えられます。

電池の向きを逆にすると、どうなりますか?

電流の向きが逆になるので、N極とS極が入れかわります。方位磁針を近づけると、はりの向きが反対になります。クリップは鉄なので、どちらの極にも引きつけられます。

ふつうの磁石とは、どこがちがうの?

電磁石は、電流を流しているときだけ磁石になり、強さや極の向きを変えられます。モーターやスピーカー、ごみをえり分けるクレーンなどに使われています。ふつうの磁石のまわりの力のようすは砂鉄と磁石シミュレーターで見られます。

この実験に使えるもの

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  • 電磁石の実験キット理科実験キット 電流と電磁石D+簡易電流計&方位磁針Bセット鉄しん・コイルわく・エナメル線に、簡易電流計と方位磁針がついたキットです。乾電池(単3)は別に用意します。
  • 電池ボックス(単3・1本用)単3電池1本用の電池ボックス(リード線つき・2こ入り)1本用のボックスを2こ使うと、電池を直列にも並列にもつないで強さをくらべられます。
  • ゼムクリップ(小)コクヨ ゼムクリップ 小 23mm(100本)電磁石にいくつつくかを数えて、強さをくらべるのに使えます。