氷と塩の割合は?何グラムでいちばん冷える?
このシミュレーターの計算では、氷の重さの約3割(氷3:塩1より少しだけ少なめ)の塩を入れると、氷がとけきるまで、いちばん低い約−21℃に近い温度が続きます。氷の量ごとの目安は次のとおりです(さらさらの塩の場合、大さじ1=約18g)。
| 氷の量 | 塩の量 | 大さじで |
|---|---|---|
| 200g | 約61g | 約3と1/2杯 |
| 300g | 約91g | 約5杯 |
| 500g | 約152g | 約8と1/2杯 |
| 1kg | 約304g | 約17杯 |
塩が少ないと、何度まで下がる?
塩を入れてすぐは、少なめの塩でもかなり冷えます。でも、氷がとけて塩水がうすくなるにつれて、温度は上がっていきます。氷がほとんどとけきるころの温度の目安は、塩の割合で次のように変わります。
| 塩の量(氷300gに) | 氷にたいする割合 | とけきるころの温度 |
|---|---|---|
| 15g | 5% | 約−2.9℃ |
| 30g | 10% | 約−5.9℃ |
| 60g | 20% | 約−12.6℃ |
| 90g | 30% | 約−20.8℃ |
表の温度は、よくまぜた場合の計算の目安です。おうちの実験では、塩がまんべんなく氷にふれなかったり、まわりから熱が入ったりするので、数℃高くなることがよくあります。塩を多くしすぎても約−21℃より下にはならず、とけきれない塩が底に残ります。
どうして塩を入れると冷たくなるの?
氷がとけて水になるときには、まわりから熱をうばいます。ふつうの氷は0℃でとけるので、氷水は0℃のままです。ところが塩水は、0℃ではこおりません。塩をかけると、氷の表面がどんどんとけて塩水になり、そのときにまわりの熱をたくさんうばうので、0℃よりずっと低い温度まで下がるのです。
おうちの方向けに言うと、食塩が溶けると水の凝固点(こおる温度)が下がります。これを凝固点降下といいます。氷と食塩水が共存すると、全体はその濃度の食塩水の凝固点まで下がろうとし、そのための熱は氷の融解熱(1gあたり約334J)としてまわりからうばわれます。食塩水の凝固点は濃度が高いほど低く、約23%で最低の約−21℃になります(共晶点)。氷と食塩をまぜた冷却剤を寒剤(かんざい)といい、小学4年の「水のすがた」の単元で、試験管の水をこおらせるのに使われます。
おうちでの実験のやり方
ジュースのシャーベットを作る
- 小さめのジッパー付きの袋にジュース100mlを入れ、空気をぬいてしっかり閉じる。もう1枚の袋に入れて2重にする。
- ボウルに、細かくくだいた氷300gと塩約90g(大さじ約5杯)を入れて、よくまぜる。
- 温度計をさしこみ、1分ごとに温度を記録する(−20℃より下まではかれる温度計を使う)。
- ジュースの袋を氷の中にうめて、ときどき軍手をした手でもむ。10〜20分ほどでシャリシャリしてくる。
- 記録した温度を、このシミュレーターのグラフとくらべてみる。
試験管の水をこおらせる(小学4年の実験)
試験管に水を入れて寒剤にさし、1分ごとに水の温度をはかります。水は0℃になると、こおり終わるまでしばらく0℃のまま止まります。ぜんぶこおると、また温度が下がりはじめます。「冷やすもの」を「試験管の水」にすると、グラフでこのようすを見られます。
安全のために
- −20℃近くまで冷えるので、素手で長くさわらないでください。しもやけの原因になります。タオルでつつむか、軍手を使いましょう。
- ガラスの温度計でかきまぜないでください。割れることがあります。
- 食べるものは袋の口をしっかり閉じ、2重にします。塩水が入ってしまったら食べないでください。
自由研究のまとめ方のヒント
「塩の量」を0g・小さじ1・大さじ1・大さじ3のように変えて、同じ量の氷で1分ごとの温度をはかり、折れ線グラフにしてみましょう。塩が多いほど温度が低くなり、少ないと早く0℃に近づいていくことが、線の形でわかります。このシミュレーターのグラフ(予想)と、実際の結果の線を重ねて、ずれた理由(氷の大きさ、まぜ方、入れ物など)を考えるのも、りっぱな研究です。
よくある質問
砂糖でも冷えますか?
少しは冷えますが、塩ほどは下がりません。同じこさでくらべると、砂糖水は食塩水よりこおる温度があまり下がらないからです。砂糖と塩で温度をくらべるのも、よい自由研究のテーマになります。
氷は冷凍庫から出したものをそのまま使っていいですか?
使えます。細かくくだいたほうが塩とふれる面が広くなり、早く、低い温度まで冷えます。大きな氷のままだと、なかなか温度が下がりません。
試験管の水がこおらずに、0℃より低くなりました。
しずかに冷やすと、水は0℃より低くなってもこおらないことがあります。これを過冷却(かれいきゃく)といいます。試験管を軽くゆらしたり、氷のかけらを入れたりすると、一気にこおりはじめます。
雪の日に道路にまく塩と同じしくみですか?
同じしくみです。塩(凍結防止剤)をまくと、とけた水がこおりにくくなるので、道路がこおるのをふせげます。
使ったあとの塩水はどうすればいいですか?
たっぷりの水と一緒に流しに捨ててください。塩水は金属をさびさせるので、ボウルやスプーンはすぐに洗いましょう。庭や植木にはまかないでください。