重曹何グラムで、風船はどれくらいふくらむ?
このシミュレーターの計算では、500mlのペットボトルに酢100mlを入れた場合、重曹を約6gまでふやすと、そのぶん風船は大きくなります。それより多く入れると、酢がなくなって重曹があまるので、風船は大きくなりません。
| 風船の重曹 | 酢100ml | クエン酸水 (水100ml+8g) |
|---|---|---|
| 2g(小さじ1/2) | 約0.5L・直径約10cm | 約0.5L・直径約10cm |
| 4g(小さじ1) | 約1.1L・直径約13cm | 約1.1L・直径約13cm |
| 6g(小さじ1と1/2) | 約1.6L・直径約15cm | 約1.7L・直径約15cm |
| 8g(小さじ2) | 約1.6L・直径約15cm (重曹が約2gあまる) | 約2.3L・直径約16cm |
| 12g(大さじ1) | 約1.6L・直径約15cm (重曹が約6gあまる) | 約3.0L・直径約18cm (重曹が約1.5gあまる) |
ちょうど使いきる量の目安は、酢100mlに重曹約6g、クエン酸と重曹なら重さで約3:4(クエン酸3gに重曹4g)です。レモン汁は酢とほぼ同じ強さの酸なので、レモン汁100mlにも重曹約6gが目安です。直径は、風船をまるい球として計算した目安です。
どうして風船がふくらむの?
重曹は、酢やクエン酸のような「酸(さん)」にふれると、二酸化炭素(にさんかたんそ)というガスに変わります。シュワシュワのあわの正体がこのガスです。ガスはペットボトルの中にたまりきれずに風船へ入っていくので、風船がふくらみます。重曹が多いほどガスはたくさん出ますが、酸がなくなると、そこで止まります。
おうちの方向けに言うと、これは中和反応で気体が発生する化学変化です。酢酸では NaHCO₃ + CH₃COOH → CH₃COONa + H₂O + CO₂、クエン酸では 3NaHCO₃ + C₆H₈O₇ → Na₃C₆H₅O₇ + 3H₂O + 3CO₂ となり、重曹84g(1mol)から二酸化炭素が1mol出ます。20℃・1気圧では気体1molは約24Lなので、重曹4gからは約1.1Lです。酢と重曹のどちらか少ないほう(限定反応物)で、ガスの量が決まります。
おうちでの実験のやり方
用意するもの:500mlのペットボトル(炭酸飲料用がじょうぶ)、ゴム風船、重曹、酢またはクエン酸、計量スプーン、じょうご(紙をまるめたものでもよい)、はかり(あれば)。
- 風船を何回か手でのばしておく(ふくらみやすくなる)。
- ペットボトルに酢を100ml入れる。クエン酸なら、水100mlにクエン酸小さじ2をとかす。
- じょうごを使って、風船の中に重曹を入れる。
- 重曹がこぼれないように風船をたらしたまま、口をペットボトルにかぶせる。
- 風船を立てて、重曹をいっきに落とす。ボトルを少しゆらすとよく反応する。
- あわが止まったら、風船のいちばん太いところの直径(まわりの長さ÷3.14でもよい)をはかって記録する。
安全のために:ペットボトルにふたをしてはいけません(ガスで中の圧力が上がり、はれつすることがあります)。ガラスのびんは使わないでください。クエン酸や酢が目に入ったら、すぐに水でよく洗います。できた液は飲まずに、水でうすめて流しましょう。われた風船のかけらは小さい子が口に入れないよう、すぐに片づけてください。
自由研究のまとめ方のヒント
酢の量を100mlに決めて、重曹を2g・4g・6g・8g・10gと変えて、風船の直径(または、まわりの長さ)をはかる実験がおすすめです。横じくを重曹の量、たてじくを風船の大きさにしたグラフをかくと、はじめは大きくなり、あるところから大きくならなくなる折れ線になります。「なぜ途中から大きくならないのか」を、酢と重曹のどちらが先になくなったかで説明できると、りっぱな考察になります。高学年なら、まわりの長さから風船の体積を計算して、このシミュレーターの二酸化炭素の量とくらべてみましょう。
よくある質問
ふくらんだ風船は、ヘリウムの風船のように浮きますか?
浮きません。二酸化炭素は空気より約1.5倍重いので、ペットボトルからはずすと、ふつうの風船より早く下に落ちます。
時間がたつと、風船が小さくなるのはなぜ?
二酸化炭素は水にとけやすく、ボトルの中の液に少しずつとけていきます。また、ゴム風船のゴムを通りぬけて外に出ていくので、数時間〜1日ほどでしぼんでいきます。
計算より小さくしかふくらみませんでした。
風船のゴムの強さ(ふくらみはじめに力がいる)、重曹が風船の中に残った、よくまざらずに反応しきらなかった、口のすきまからガスがもれた、などが考えられます。ボトルを軽くゆらして、あわが止まるまで待ってからはかりましょう。
あわがペットボトルからあふれそうになりました。
一度にたくさんのガスが出ると、あわが大きくもり上がります。液を少なめにするか、重曹を少しずつ落とすとあふれにくくなります。
ベーキングパウダーでもふくらみますか?
ふくらみます。ベーキングパウダーには重曹と酸がはじめからまぜてあるので、水を入れるだけでもガスが出ます。ただし重曹のほかにでんぷんなども入っているので、同じ重さなら重曹より少なめになります(製品によってちがいます)。
酢に重曹を入れると、液の性質はどう変わるの?
酸性の酢に、アルカリ性の重曹が入ると、おたがいの性質を打ち消しあいます(中和)。そのようすは、液の色で見える紫キャベツの色がわりシミュレーターで試せます。
ほかにも二酸化炭素が出る実験はある?
卵を酢につけると、殻(炭酸カルシウム)がとけて二酸化炭素のあわが出ます。M玉の卵1こで約1.5L出る計算です。スケルトン卵シミュレーターで、殻がとけていくようすを試せます。