卵の殻は、酢で何日でとける?酢は何mlいる?
卵の殻は、酢につけると、あわを出しながらとけていきます。このシミュレーターの計算では、M玉の卵1こ(殻は約6.4g)の殻をとかしきるのに、ふつうの酢(酸度4.2%)が約174ml以上いります。酢が少ないと、酢の力を使いきって、殻がとちゅうまでしかとけません。卵がかくれるくらい(200ml以上)入れて、1日ごとに新しい酢に入れかえると早くできあがります。
| M玉・酢の量 | 冷蔵庫(5℃) | すずしいへや(20℃) | 夏のへや(30℃) |
|---|---|---|---|
| 150ml 入れかえなし | 5日で約80% | 約84%で止まる | 約85%で止まる |
| 150ml 24時間ごと | 約72時間(約3日) | 約51時間(約2.1日) | 約41時間(約1.7日) |
| 200ml 入れかえなし | 5日で約94% | 約110時間(約4.6日) | 約78時間(約3.3日) |
| 200ml 24時間ごと | 約68時間(約2.8日) | 約47時間(約1.9日) | 約36時間(約1.5日) |
| 300ml 24時間ごと | 約64時間(約2.7日) | 約42時間(約1.7日) | 約32時間(約1.3日) |
殻をとかすのに必要な酢の量の目安は、S玉(約49g)で約140ml、M玉(約61g)で約174ml、L玉(約67g)で約191mlです。殻の厚さや重さは卵ごとにちがうので、時間は「このくらい」という予想に使ってください。
どうして殻がとけるの?
卵の殻は、貝がらや石灰岩(せっかいがん)と同じ「炭酸カルシウム」というものでできています。酢の中の「酢酸(さくさん)」は、炭酸カルシウムとくっついて、水にとける別のものと、二酸化炭素に変えてしまいます。卵のまわりに出てくるあわは、この二酸化炭素です。M玉の卵1こで、計算では約1.5L(ペットボトル3本分くらい)の二酸化炭素が出ます。
おうちの方向けに言うと、CaCO₃+2CH₃COOH→Ca(CH₃COO)₂+H₂O+CO₂ の反応です。炭酸カルシウム1molに酢酸2molが必要で、酸度4.2%の酢は酢酸約0.70mol/Lなので、殻(質量の約10.5%、その約95%が炭酸カルシウム)をとかしきる量が決まります。殻の下にある薄い膜(卵殻膜)はたんぱく質なので、酢にはとけません。殻がなくなると、膜を通って水が中に入り(浸透)、卵はひとまわり大きくなります。
おうちでの実験のやり方
- 生卵を水でそっと洗い、重さをはかって記録します。
- ガラスかプラスチックのコップに卵を入れ、卵がかくれるまで酢を入れます(1こに200ml以上)。
- キッチンペーパーをかぶせて輪ゴムでとめます。二酸化炭素が出るので、ふたをしめて密閉しないでください。
- 冷蔵庫か、すずしい場所に置きます。1日たったら、卵をそっと取り出して新しい酢に入れかえます。
- 殻がのこっていたら、水の中でやさしく指でこすると落ちます。できあがったら重さと大きさをはかります。
実験に使った卵と酢は食べたり料理に使ったりしないでください。卵の膜はやぶれやすいので、高いところから落とさないようにしましょう。生卵をさわったあとは、手をよく洗ってください。夏のへやに何日も置くと、くさってにおうことがあるので、冷蔵庫がおすすめです。
自由研究のまとめ方のヒント
半日ごとに写真をとり、「たった時間」「殻のようす」「あわの多さ」を表にまとめると、変化がよくわかります。できあがったスケルトン卵を、水・こい砂糖水・塩水に1日つけて、大きさや重さがどう変わるかをくらべるのもおすすめです(水では大きく、こい砂糖水では小さくなります)。酢の量を変えて、とけ方のちがいを調べるのも、よい研究になります。
よくある質問
卵が浮いてきたのはなぜ?
殻のまわりについた二酸化炭素のあわが、浮き輪のように卵を持ち上げるからです。あわが多いあいだは浮いたり沈んだりします。卵が浮く・沈むしくみは、卵が浮く塩水シミュレーターでも試せます。
あわの正体を確かめたい
二酸化炭素です。酢と重曹で風船をふくらませる実験も、同じ二酸化炭素が出る反応です。重曹でふくらむ風船シミュレーターで、出る量をくらべてみましょう。
酢のかわりに、レモン汁やクエン酸でもできる?
できます。どちらも酸性なので、殻の炭酸カルシウムをとかします。ただし、こさや酸の種類がちがうので、このシミュレーターの時間とは変わります。
酢を入れかえないとどうなる?
酢の力(酢酸)がだんだん使われて、とける速さがおそくなります。酢の量が少ないと、殻がのこったまま止まってしまいます。このシミュレーターで「酢の力」のへり方を見てみましょう。