ピンホールカメラの穴の大きさは?箱の長さは?
ピンホールカメラは、針であけた小さな穴から入った光で、景色をスクリーンにうつします。穴が大きすぎるとぼやけ、小さすぎても光が広がって(回折)ぼやけます。箱が長いほど、ちょうどよい穴は少し大きくなります。このシミュレーターの計算の目安は次のとおりです。
| 箱の長さ | いちばんくっきりする穴 | 5m先の木(高さ3m)の大きさ |
|---|---|---|
| 5cm | 約0.26mm | 約3.0cm |
| 10cm | 約0.37mm | 約6.0cm |
| 15cm | 約0.45mm | 約9.0cm |
| 20cm | 約0.52mm | 約12cm |
| 30cm | 約0.63mm | 約18cm |
ちょうどよい穴の大きさの式は、何を「くっきり」とするかで少しちがい、よく使われる式(2×√(箱の長さ×光の波長))では、長さ10cmで約0.47mmになります。どちらにしても、0.3〜0.5mmくらいの穴なら大きなちがいはありません。家庭では、ぬい針や画びょうであけた穴がちょうどよい大きさです。
どうしてさかさまにうつるの?
光はまっすぐ進みます。木のてっぺんから来た光は、穴を通ってスクリーンの下のほうに、木の根もとから来た光はスクリーンの上のほうに届きます。右と左も同じように入れかわるので、景色は上下も左右もさかさま(ぐるっと半回転した形)にうつります。
おうちの方向けに言うと、穴を頂点とする2つの相似な三角形ができるので、うつる大きさは「ものの大きさ×箱の長さ÷ものまでのきょり」です。5m先の高さ3mの木なら、長さ10cmの箱で3m×0.1÷5=6cmになります。穴の直径を d とすると、景色の1点は直径約 d のまるいぼやけになり、さらに光の回折で約 2.44×波長×箱の長さ÷d の広がりが加わります。2つがつり合うところがいちばんくっきりで、明るさは (d÷箱の長さ)² に比例します。
おうちでの実験のやり方
- 牛乳パックをよく洗ってかわかし、口を切りとって筒にします(はさみ・カッターはおとなが使う)。
- 筒の一方のはしにトレーシングペーパー(クッキングシートでも可)をはってスクリーンにし、もう一方をアルミホイルでふさぎます。
- アルミホイルのまん中に、おとなが針で小さな穴をあけます。
- スクリーン側にもう1本の筒や黒い紙をかぶせて光をさえぎり、明るい窓の外の景色に穴を向けて、スクリーンをのぞきます。
- 穴の大きさや筒の長さをかえて、うつり方をくらべます。
ピンホールカメラで太陽を見てはいけません。日食の観察も、スクリーンにうつった像だけを見るようにし、穴から太陽をのぞかないでください。針はおとながあつかい、使ったあとはしまいましょう。虫めがねを穴のかわりに使うと明るくなりますが、日光を集めると紙がこげるので、太陽に向けないでください。
自由研究のまとめ方のヒント
穴の大きさを3〜4種類、箱の長さを2〜3種類にして、うつった景色を表にまとめると、「ぼやけ」と「明るさ」の関係がわかりやすくなります。スクリーンをスマホでうつして写真をならべるのもおすすめです。うつった木の大きさをはかり、「木の高さ×箱の長さ÷きょり」の計算とくらべると、相似の考え方を確かめられます。
よくある質問
暗くて何も見えません。
ピンホールカメラの像はとても暗いので、のぞく側に光が入らないようにするのが大切です。頭から黒い布をかぶるか、スクリーン側に長い筒をつけましょう。明るい晴れの日に、日なたの景色をうつすと見やすくなります。
穴を2つあけるとどうなりますか?
穴ごとに1つずつ像ができるので、少しずれた2つの景色が重なってうつります。穴をたくさんあけると、ぼやけた明るい像になります。
カメラのレンズは何をしているの?
レンズは大きな穴から入るたくさんの光を、1点に集めなおします。そのため、明るいのにくっきりした像ができます。光が曲がって集まるしくみは中学校の理科で学びます。光のはね返りは合わせ鏡シミュレーター、光がまっすぐ進んでできる影は影の長さと太陽の動きシミュレーターでも調べられます。
この実験に使えるもの
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